TOP > その他, ブログ > 手記【2018/11/4】
2019/11/04
中文翻譯 (翻訳協力:ブラック企業ねこちゃん)
2018/11/4
しと、ゆ、しと。
それは耽美な雨でした。
もともと一人が好きだったので、私にとっては好都合だと。
浅薄な思い込みでした。
私は、なんらからも解放されていなかったのです。
お世話になった牛さんたちがおりました。
彼らは私の親となり、様々なことを、教えてくれました。
どう言い繕うこともできぬほどに、私は彼らに依存しておりました。
喪失感は、たちまち、先の展望、未来をも、奪い去ってゆきます。
喧騒が耳を支配します。
私にとって、街を煩わしく感じたのは、この日がはじめてでした。
だんだんと、理性が脳をうごめきます。
たちまち、バッドトリップの気配に、胸が軋みます。
そういえば、イヤホンを忘れてきたなあと、おぼろげに後悔してから、幾秒あとに。
「こんばんは、プロデューサー」
しと、ゆ、しと。
それは耽美な雨でした。
水滴の壁が、私と世界を、切り離します。
「これからは、ユメミと一緒にあそぼうね」
ずぶぬれの中で、言葉が不意に、襲い掛かりました。
「ずっとおそばにおりますよ。私で、よければ」
(・・・・・・プロデューサー・・・?)